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マックの表にはパトカーが1台止まっていた。ツイている。 幸は警官が口を開くより早く話しかけた。時間が惜しい。
「車に乗せてください。後部座席、空いてますよね?」
「は!?」
35歳くらいに見える眼鏡の警察官は、取り押さえられたまま切り出した幸の言葉に眉をしかめた。
「中でパニックになってる女の子を保護して、パトカーに収容してください。今すぐに」
「何を・・・」
「特殊能力第7種、認定番号5番、斉藤幸。この人が掴んでる右手にIDがあります」
長袖はこういうときに不便だ。
反応の遅い警官に苛立ちながら、幸は声を荒げた。
「早く!」
大人しかった幸の怒鳴り声に、店員がビクリと手を緩める。 そのすきに抜け出した幸は、警官の目の前にバングルを一瞬かざし、店内に走り戻った。
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濡れている。
顔が、膝が、スカートが足にまとわりついてペッタリとはりつく。
嫌な匂い。
生ぬるい、生臭い、鉄っぽい、血の匂い。
血!
でも赤くない・・・このベッタリしたものは何?
気持悪い
気持悪い
足が動かない
髪の毛?
「いや・・・っ!」
人が沢山集まってきて、でも誰も助けてくれない。誰か!誰かこれをなんとかして!
「いやぁ!」
怖い
サイレンの音・・・近づいて、止まって・・・誰かが腕を掴む。
無理矢理毛布でくるまれる・・・やめて!気持悪い!
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